農作業事故の調査

農作業事故は毎年300件から400件発生しており、農水省がその概要を公表しています。これだけの農作業事故があっても、事故調査のための調査体制は整っていません。

他の義業種の労働者は労災保険に加入しており、その適用の際に事故の発生状況が詳しく調査されます。また、50人以上の企業であれば、労働安全衛生法によって安全衛生委員会の設置が義務付けられており、事故原因は委員会を通じて従業員に報告されるなど、事故の再発防止が図られています。

一方、農業者の多くは自営業者で、多くが労災保険に加入していません。また、労災保険に加入している場合でも、労災補償請求の際に事故原因の徹底した調査が行われているとはいえません。

このため、農作業事故における事故調査体制を整備し、再発防止に向けて、事故原因の分析と情報の周知に取り組む必要があります。

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